音楽と並ぶ私の趣味として読書がありますが、その中でも特にミステリー小説が大好きです。このコーナーでは、今まで読んだ本のなかから「これは素晴らしい!」という作品を毎月1冊ご紹介していきます。
今回取り上げる作品は雫井修介の「火の粉」です。
雫井修介と言えば、豊川悦司主演で映画にもなったベストセラー作品「犯人に告ぐ」が有名ですが、今回の「火の粉」も映画の脚本に選ばれそうな作品と思ったら、すでにTVドラマ化されていたようです。
殺人事件の被疑者だった男が無罪となり、2年後にその無罪判決を下した元裁判官の隣に引っ越してきます。これは偶然なのか…?。やがて元裁判官の家の周辺で、次々と不可解な事件が…。
2年前の判決は果たして正しかったのか?元裁判官は、いち早く疑念を持っていた息子の嫁と調べなおします。そして驚愕の結末が…。
隣人の恐怖を描いた作品は、内外問わず数多くありますが、この作品は秀逸。圧倒的な筆致でぐんぐん読ませます。
来年には日本にも裁判員制度が導入されます。そういった意味でも興味深い作品です。
それではお楽しみ下さい。
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